2人のおじさんの話

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こんにちは。寒い日が続きますね、我が家はストーブが一台しかないんで

最近は基本的にその部屋から動けない生活になっています。

みなさんは普段生活していて赤の他人に声を掛けられることってどのくらいあるでしょうか?

都会で暮らしてるとそんなに他人に声かけられないモンですけど、

私はここひと月ほどの間に2人のおじさんに声を掛けられました。

今回はそんなお話です。


1人目は仕事帰りの信号待ちをしている時に「すいません。。」

って声を掛けてきたおじさん。話聞いたら

「電車代がないんでお金かしてください、いや、ください。」ってゆうじゃないですか

「へぇ〜、大変じゃないですか、どうしたンですか?」って聞き返しながら

私はおじさんの鞄をガン見。

おじさん見た目は一見普通なんですけど持ってる鞄が

かなり気合入ったズタボロ具合で「あぁ、家無人(いえなしんちゅ)か。」って理解。

だけどおじさんの目的地がやたら具体的で運賃も500円くらいだったんで

あげても良いかなぁ〜って思ったんですけど、

いやいや、こんなトコで甘やかしちゃいかん!

社会の厳しさ骨の髄まで染み込ませないと、って踏みとどまり。

「ちょっと行くと交番あるからそこで貸してもらえますよ。」

つって寒空の大都会に大の大人をリリースしました。

おじさんはワタシが示した交番の方へ歩いて行くでもなく

周辺をウロウロ彷徨っていました。

その不安そうに虚空を見つめる眼差しは捨てられた子犬の如し、

心が締め付けられるかと思いきや

見た目はズタボロの鞄を手にしたおじさん。

不思議と心は平常心です。


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2人目は先日、地下街のトイレで用を足してたら隣の隣に来たおじさんが

「寒いねぇ!お兄さん地元の人??」って聞いてきたんで

「えぇ、まぁ。」ってこたえたら

「悪いんだけどお金かしてくンないかね。」って日常会話みたいに言ってきて

「???どしたの??」って聞いたら

「今日の宿代がなくてさぁ、急にこんな事頼んで申し訳ないんだけど、」とか

「ちゃんと後日返すよ、携帯の番号も教えるし」とか言ってたンだけど

このおじさんが提示してきた金額は1万円。。。いや、たけぇ。

「いやちょっと無理ぃよ、交番行きな交番。」って言ったら

コウバンって音に敏感なのかそそくさと

「広島でも人刺されて物騒な世の中だねぇ」とか

「寒いからお兄さんも気をつけて。」とか謎のセリフを残し

おじさんは体育系部活動の高校生とかが合宿の時に使うような

大きなエナメル製のボストンバッグを担いで、人ごみの地下街に消えていった。

広島の事件は無職の犯人が赤の他人を刺して死傷したつい最近のやつ。

ホームレスか日雇い労働者が言う去り際のセリフとしては意味深じゃんヨ。

とか思ったけど多分深い意味はなく何か話して間を繋がなきゃと思ったんだろう。

自分はまだ他人にお金をくれって言うまで切羽詰まった事はないけど、

この2人のおじさんに共通している事は絶望的に「人を見る目がない」って事だ。

どちらのおじさんも手当たり次第に声を掛けている訳じゃなかった、

何かしらのルールに則って声をかける相手を選別しているはずだし、

そのルールの前提になるのは「お金持ちそう」「慈悲の心がありそう」

などであって、見た目や言動のどこかでそれを選別しているはずである。

にもかかわらず、よりによってどちらも持ち合わせていない

貧乏代表のワタシに声を掛けてしまっている。

気づいてほしい、私は社会全体の尺度で測るなら

どちらかと言えばあなた達の仲間だよって。

その時点で2人はなにか根本的にセンスが無いんだろうなと思う。

根本的なセンスが無いからこそホームレスなのか日雇い労働者なのか

彼らはその現状に陥っている訳だし。

私から現金を引き出す事ができなかったんだろう。。。

そんな訳で、しばらくはテレビの天気予報とかで「今年最大の寒波」とか聞くと

都会のどこかで今日も彷徨っているおじさん達が脳裏をよぎりそうです。


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camera / rollei35s sonnar 40mm 2.8











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by chi_bo321 | 2018-01-16 16:51 | Rollei35 | Comments(0)